2003年8月23日(土)

本宿村の常夜燈

東京都府中市本宿町2-22

本宿村の常夜灯

今年は火星大接近の年に当たり、8月27日が再接近日であるらしい。火星の英名Marsはローマ神話の軍神マルスに由来しており、血の色を思わせる赤が不吉なものとされてきた。

赤い月もまた凶兆を表しているという。それは、凶事とされた月蝕の時、隠されたはずの月が赤く見えるからだ。

30日ごとに姿を変えることから死と再生の象徴とされる月は、また、古来から狂気と凶兆の象徴でもあった。月は汐の満ち干に影響があるだけではなく、人の体調や精神を不安定にさせる力も持つと信じられてきた。

狂気(lunatic)の語源は月(luna)から来ている。Pink Floydの名盤「狂気」(1973)の原題は「The Dark Side of the Moon」だった。闇を照らし、夜の不安を取り除く月が一方に持つ暗黒面。女神がほほえむように見える満月の背後に隠された、窺い知れない心の闇。

テレビ、ラジオはもちろん、明かりさえもなかった昔、人々は夜の闇の中で不安と希望のないまぜになった気持ちで月と向き合っていたのだ。

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