稲城梨唄の碑/多摩川梨発祥之地碑
東京都稲城市東長沼2025(清玉園・川島家)
2003年4月7日、鉄腕アトムの誕生日がやってくる。ジョージ・オーウェルの未来小説「1984年」も、スタンリー・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」も年だけは現実が追いついてしまったが、実際の世界はそんなに変わってはいないようだ。
映画「ブレードランナー」以降、未来のイメージは暗く猥雑なものになってしまった。子供の頃、「鉄腕アトム」や「空中都市008」でみた未来像はどこへ行ってしまったのだろう。
鶴川街道の「稲城市役所入口」交差点の角にある稲城梨唄(※)の碑には、「…梨は世につれ 世は梨につれ 二十世紀のちょいと風が吹く…」と刻まれている。
戦後の日本の復興に明るい未来を予感し、二十世紀に希望と二十一世紀に夢を持っていた時代が思い出される。
なお、ここの梨園には多摩川梨発祥之地の碑が建っており、近くの青渭神社にはJA東京による説明板がある。
※ 作詞:森川幸吉、作曲:長津義司。昭和46年(1971)に市制施行を記念して作られ、森川氏が自費で製作したレコード500枚が稲城市に寄贈された。