川越キリスト教会
埼玉県川越市松江町2-4-13
蔵造りの商家が並ぶメインストリートの、山崎美術館の角から東に入った道がT字路に突き当たった正面に、煉瓦造りの印象的な建物が建っている。大正10年(1921)に竣工した日本聖公会川越キリスト教会だ。
設計は立教大学新築のために来日したW.ウィルソン。立教大学も聖公会に属している。
振り返ってみると、これまでに訪ねた教会建築には聖公会関係のものが多い。聖公会は英国教会の系列に属し、プロテスタントでありながら儀式を重んじるなどカトリックに近い要素もあり、会堂建築にもそれが反映されているようなのだ。その結果、いかにも教会、という感じの中世ヨーロッパ風の建物が多く、見栄えがするので散歩先に選ばれやすいと言うわけだ。
川越キリスト教会は英国教会が興った時代を想起させるチューダー様式で造られ、焼き加減の違う煉瓦で彩られた外観が、煉瓦造りなのに木造のような軽やかな雰囲気を醸しだしている。内部にも特徴があって、写真は遠慮したが、ノアの方舟をイメージして舟底のような造りになった礼拝堂の天井がおもしろい。
(これまでに訪ねた聖公会) : 聖路加国際病院 | 目白聖公会 | 東京諸聖徒教会 | 東京聖十字教会 | 横浜山手聖公会